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2006年08月29日

プロレスの意味

 あるとき、あるキッカケで、あることがポンと理解できることがある。

 大部分の断片的な知識はそろっているのに、部分的なパーツが不足していて有機的に連動していない状態。そこに最後のパーツがはまることで輪になり、回転をはじめるような感覚だ。






 さて、先日TVで「プロレス」を観ていてポンした。



 まず、プロレスは「ショー」なのである。
これを言うと一部のプロレスファンが怒り出すのだが、まず黙って聞きなさい。落ち着きなさい。

 ほとんどの格闘技には、大技というか、威力の大きい必殺の技術があるものである。だがそれだけにスキも大きく、相手も警戒する。使う機会も非常に限定され、クリーンヒットなどはめったに出るものではない。

 ましてやこれが、達人同士が「勝利」を賭けて闘う真剣勝負となると、大技の出番はない。「崩し」の小技と、相手の技の「無効化」の応酬となり、地味な技で地味に決着がついてしまう。迫力はあるが、観客の立場からすればムラムラが残るものだ。

 このムラムラを解消してくれるのがプロレスなのである。鍛え上げた屈強な男たちが惜しげもなく大技を連発し、相手はそれを避けもせずにマトモに受ける。常人ならば即死するほどの量のダメージが、リングの上でやりとりされるのだ。これは興奮する。

 上記の「一部のプロレスファン」は、このやりとりを「やらせ」と言われると怒るのである(落ち着きましたか)。だが「やらせ」もここまでくると「芸」であり、観客がいればそれは「ショー」なのである。ショーゆえ、悪趣味な付属品や装飾がついてくることがあるが、それは観客の責任に由来するものであり、プロレスの本質を汚すものではない。

 ところで「プロレスラーは本当に強いのか?」という疑問が残るが、わしはレスラーの強さを次のように考えている。

A・プロレスラー
B・ボクサー
(AとBは同じ体重とする)

 この2名が対決した場合、一発勝負ならBの勝ちである。ただし7日間連続の7本勝負にした場合、Bが勝てるのは、よくて最初の3日だけである。あとは「AによるBへのイジメ」のような内容で進行し、ヘタをするとBは死ぬかもしれない。

 ボクシングのタイトルマッチは2〜3ヶ月に1回しかできない。調整に時間がかかるし、1回ごとの消耗が激しいからである。対してプロレスラーは、年間に200試合以上をこなす。それをこなせるだけの体力を養い、ケガをしないためにトレーニングをする。用途も鍛え方も違うわけである。

「いっぺん、やらせナシでプロレスやってみっか?」ということで、高田延彦がはじめたのが「PRIDE」である。さすがに迫力のある展開になり、わしは格闘技のルールとしてもPRIDEが一番好きである。だがやはり上記の「達人どうしの闘い」になってしまい、「アキレス腱がため」と「スリーパーホールド」からのギブアップが決まり手の多数を占めてしまう、という結果を生んでいる。地味でムラムラなのである。

 プロレスがメジャーになりきれないのは、TVのゴールデンタイムで放送されないからである。放送されないのは、人間の生理的欲求がマルダシになっているからである。

 最も古典的な闘争の手段である「素手での格闘シーン」の、「オイシイところだけ観たい」という欲求は、「エロビデオを観たい」という欲求に近いのではないか。

 人々は無意識にそれに気づいているからこそ、プロレスをゴールデンタイムから排除したのではないのか。このあたりがプロレスにつきまとう、インチキくささの原因ではないか。これもまた「観るがわ」の責任ではないのか。


 


 わしはいままでプロレスがあまり好きではなかった。
むしろ嫌いなほうだった。

 だが先日TVで「プロレス」を観ていてポンした。
どうやらプロレスを観ていて

          「お も し れ 〜」

と思ったこと。その「感想」が最後のパーツだったようである。輪が回転をはじめた。

 今では、チケットを買って観にいってもいいかな、とさえ思っている。



※mixiより転載

 


posted by ビニール at 15:35| Comment(1) | TrackBack(0) | ビニール戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
猪木や、初代タイガーの全盛期はゴールデンでやってたぞ。水曜の8時だ。
Posted by オパンケ at 2006年09月01日 03:00
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